David W Oaksさんはエライ

David W Oaks(60歳,俳優のDavid Oaksは別人)さんは、アメリカの精神病患者の権利擁護の活動家として知られる精神病者ですが、彼は自分のブログで「メンタルヘルス専門家達との対話を諦めてはいけない。確かに精神病者は治療で人間の尊厳を侵害されることが…

今度は留置場でのオムツ交換の話

去年、当院に通院中の認知症患者(66歳男)が事件を起こして警察に逮捕された。彼は歩行は問題ないが、尿も便も失禁なので、オムツ交換は留置場ではいったい誰がするのだろうとウワサしていたら、何と当院の看護師が毎日2回、署まで出張して交換をしていたと言…

刑務所ばなしは続く

数年前の話。行き倒れの老人が救急車で運ばれてきた。「身体的には異常ないが、記憶喪失のようだ」と救急隊。診察するとどうも唯の認知症。警察に照会するも「該当者はいない」とのこと。行き場がないので当院で引き受けて、2か月後には老人ホームに移って行…

なんで!が3人

先月は警察がらみの入院が3件もあった。85歳K氏はまだらボケ(HDS-R17)の暴力常習者で、今回は介護施設でスタッフを後ろから蹴飛ばして御用。41歳A氏は万引きの常習者(IQ 60)で今回は電車で拾ったと称する携帯電話を持っていて御用。65歳M氏は放火魔(高…

アメリカの刑務所

9.17の続き・・アメリカの刑務所には35.6万人もの精神病者がいて(病院入院は7万)、そこでは彼らはルールを守れない罰として、化学薬品をスプレーされたり、隔離拘束されたり、スタン銃で電気刺激を受けていると言う。アメリカの刑務所職員が日常的にやって…

親父様の血圧vol2

僕の89歳の親父様の話(14.9.30に記)の続き。血圧ノイローゼが嵩じて、最近はアダラート頓服が140以上になっていた。理の当然で時に低血圧となる。先日外出中に失神して救急車を呼ばれた。直ぐに意識は戻ったんだからそのまま家に帰れば良かったのに、周り…

「人を殺しちゃいそう」再び

前回報告(14.3.12)は男であったが、今度は女性35歳。今迄新患患者に診察室で「人を殺しちゃいそう」と言われた事はこれで5度目(ウチ1人は実際、その3か月後に隣人を刺殺している)だ。周りに聞いても、新患では大抵ゼロだ。他に医者もいるだろうに、どうし…

アメリカの警官

ワシントンポストの9月10日の記事に「アメリカでは36時間毎に1人(今年上半期で124人)の精神障害者が警官に射殺されている」というショッキングなニュースが載っていた。全射殺の1/4に当たるそうだ。その記事は「警官が精神障害のことを知らなすぎるのが問…

ウソと方便。

原爆のない世界をホントに目指すのか? 毎年8月になると主張されることが「世界平和、核廃絶」。でも、そんな事、本気で信じてるエリート(国の支配階級)はいないぞ、騙されるな、と言うのが僕の意見。大人(僕を含めて)は本気でウソをつく。で、信じる者…

妹が患者に金を借りに来た

長期入院中のKさん(65歳♂、統合失調症)は親が死んで3年目。遺産の問題で対立した妹が8年ぶりに面会に来た。事情を知るKさんの従兄によると、親の気持ちは「Kには親の死後にせめて金だけでも残してやりたい」だったが、妹は「Kは親に迷惑ばかり掛けたのだ…

うつ病再発!?

僕自身の話。7月頃から眠りが浅くなり、眠剤を使い始めた。8月になって、妻が「この頃言葉がキツイし、イラついている。うつが再発しているに違いない。早く薬飲んだ方が良い」と言いだした。自分としても時々落ち込む事は分かってはいたが、まさか妻に分か…

後期高齢者のうつ病入院の末路

この頃、80過ぎてうつ病疑いで紹介されてくる。「元気がない」、「食事が細くなった」、「寝てばかりいる」、と、かかりつけ医やケアマネさん達から診察を求められる。昔は、老年でのうつは治らない、が常識で、大抵は脳梗塞後遺症か何かで、衰弱→寝たきり→…

「忘れるな」はムゴい!

御巣鷹山やら、地震やら、終戦記念日やら、マスコミはやたらに「忘れるな」と言う。でも、例えば交通事故でPTSDになった人は、その事故を忘れられなくて苦しんでいる(フラッシュバック)のだ。そして、PTSDが改善してくると「思い出ださないようになれて良…

甲子園優勝は奇跡?/偶然?

今年も高校野球が始まった。病院入院中の患者さんたちには大人気なTVプログラムである。自分の出身校が甲子園で優勝したりすると、何か奇跡が起こった気になる。でも、興味ない人にとっては唯の偶然だ。どのチームも実力は同じとすると、特定の高校が4回勝ち…

出版心理学の心理

この頃の出版心理学は読むに耐えない。スポーツ選手のコーチのような、努力と根性で何でも出来ない事はない、いや、努力も根性もなしでよい、奇跡は必ず起こる、見たいな話になっていて、唖然とさせられる。当然根拠はないし、データもない。まあ、人間の心…

小田周二さんの妄想

今年は御巣鷹山の事故後30年。事故で子供2人を失った父が只管その原因を追及した、というのがキャッチコピーになっている。父の「こんなことが有り得るハズがない。これは誰か悪い奴のインボーに違いない」の気持ちは理解するが、読んでみるとやっぱりトンデ…

リカ教授残念!

最近のデモで、精神科医の香山リカ教授が集団的自衛権に反対し、「平和のためなら戦争をしてもいい、という間違った考えに陥った政権には、われわれ市民が『もうお引き取りください』と言わなければ」と呼び掛けたらしい。へー?と思ってネットで調べたら、…

偽・偽急性腹症者、死す

「腹が痛い」と救急車を呼ぶが、搬送された病院で「異常なし」とされることが2週間続いて、遂に受け入れる病院が無くなって、ついに救急隊が対応に困って当院精神科に診察を依頼してきた50歳男。隊長が困り果て「連れて帰るから見てくれ」(こんな事は言われ…

徳勝もなみ、少年院へ

同級生を殺し、父が自殺した16歳女・徳勝もなみは、家裁で判決を受け、少年院へ行く事になった。病名は「重度の自閉症スペクトラム障害」で、いまだに殺人欲求を抱き続けており、具体的な改善は見られないという。「刑罰による抑止は効果が見込めないが、治…

首狩りに思う

何がスゴイって、この頃のイスラム国の首狩りビデオがスゴイ。→はこの後首に巻かれたひも状の爆弾が破裂し、あっと言う間に皆の首が吹っ飛ぶことになる。彼らは狩った後の頭部をボール代わりにしてサッカーをする。先日は「ついに女性の首を狩った」とニュー…

久しぶり、自殺企図

心気症でずっと通院してた♂48歳。「誰か近くに知人がいると食事が喉を通らない」という強迫観念があり、ここ10年は定職にはつけていない。ここ数年は年に数回落ち込んで、そうなると2,3日はベットから起きれなくなり、その度に電話で「死にたい」と病院に電…

村松亮君の自殺

交換ノートの内容:物がなくなります。◯◯君が知らないと言ってますが、他に知りません →担任「よく探してみてくださいね。落し物のところもみてください」 悪口を言われて肩を叩かれます。やめてと言ってますがやめてくれません →「そうですか。気持ちの行き…

患者の本音募集中?

先日の朝日新聞に精神科開業医の夏苅郁子先生が患者の本音を集めるサイトを開いた、と記事が載っていた。http://natsukari.jp/を開いてみると、「精神科医の一人一人に患者さんの本音が伝わることで、毎日の診療が良い方向に変われる」と動機が記されてあっ…

バモイドオキ神再降臨

東慎一郎(32歳)が、西岡真の名前で「絶歌」と題した手記を出版し、今話題になっている。彼は18年前に土師惇君の首を刈って校門に曝した酒鬼薔薇聖斗だ。彼は2005年に少年院を退院し、その後は大方の予想通り定職にもつけずに引きこもりの生活をしているよう…

また、自殺が東電の責任に

福島の原発事故で避難生活中に自殺した五十崎喜一さんの裁判で、潮見裁判長は、避難生活によるストレスなどでうつ状態になったとして、原発事故と自殺の因果関係を認定し、東電は避難者の中に自殺者が出ることについても予見可能だったと指摘し、原告の遺族…

新患さんは家庭内暴力

先日の新患さんは19歳♂、家庭内暴力。病院をアチコチ転々としている様子。「患者本人が家出すると興奮しているのを父が体を張って止めている、どうしたら良いか」と母が当院に電話してきて、「診察しないと何とも言えない」と断ったら、外来に親子3人でやっ…

同級生が教授に

大学の時の同級生がこの度目出度く母校の教授になって、祝賀会に行って来た。久しぶりの同窓会のような雰囲気で、懐かしい気持ちがメインではあったが、知らない間にエラクなっている人が多くてビックリした。色々肩書のついた名刺もたくさん貰った。肩書の…

事故?自殺?

60歳統合失調症のHさんの死亡の報告が入って来た。裏山の崖からの転落死と言う事であった。登校拒否状態で東大に合格し、20歳で発症したが卒業し、7回再発・入院しながらも結婚し子供を生み育て、公務員を勤め上げた猛者だ。「何時死んでも後悔しないように…

絆が切れた時

50歳♂躁鬱病のIさんは父(認知症→骨折→肺炎)の死亡後1か月で躁状態で再発し入院した。60歳♀統合失調症のKさんは夫(肺がん→手術)の死亡後2週間で幻覚妄想状態で再発し入院。Iさんの父もKさんの夫も実に面倒見の良い人で、本人たちがかなり調子を崩した時も…

スクールソーシャルワーカー!

少年鑑別所出たて?の舟橋龍一君18歳が、不登校の上村遼太君13歳を殺害した後、俄かにマスコミで脚光を浴び出したのが、スクールソーシャルワーカー。教育界は日教組の昔からアメリカのまねをすることしか出来ないで、精神科校医から始って、スクールカウンセ…