2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

認知症患者の胃瘻

僕が研修医の頃には、認知症(アルツハイマー型痴呆)患者の寿命は5,6年と教えられたものだ。でもそれは多分医療を積極的にはしない場合であって、実際に入院している認知症患者はもう少し長生きで、でも、大抵10年位すると衰弱し、食事を取らなくなって死…

家族へのインフォームドコンセント

精神科では当の本人と治療契約が結びにくい。本人との会話自体が成り立たない事も多いからだ。で、治療方針など、どうしても家族と相談することが多くなるが、その家族の判断はかなり怪しい。介護者として保護者として患者に振り回され続けているから無理も…

Mr.ペースメーカー氏の最後

自分は何回も死んで・何回も生き返っている不死身の男だ、という妄想をもっている長期入院中だった患者さんで、10年前から不整脈で心臓にペースメーカーを入れていた76歳の人が最近亡くなった。4年前に盗食したパンを喉に詰まらせた時に一時呼吸が止まったの…

転倒予防の拘束

先日内科から移ってきた75歳の認知症患者は、走るように徘徊し、他患者にぶつかっては倒れそうになり、危なくて見てられないので、皆で相談し、危ない時は車椅子に座ってもらってベルトで抑制することにしました。それはいいんだけど、この抑制が果たして精…

強制的な入院相談の仕方

本人が入院希望の場合は、本人が自分の主治医にその旨を言えば、適切な施設を紹介してもらえるでしょう。本人は入院を希望しないが家族は入院を希望する場合も、やはり先ず本人の主治医に相談するのが順当でしょうが、本人の主治医は大抵の場合本人の意向を…