2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧
今回の精神医療保健法の改正については、マスコミでは色々言われているが、現場の実態は変わらないと思う。最近20年で法律内容は色々変わったけど、書類が増えただけで、現場でやってる事は全く同じと思う。幾ら入院が必要でも病院が満床なら入れれないし、…
患者が介護保険を受けるようになるのに、かかりつけ医をお願いされることが多いが、なるべく断るようにしている。例えば眠剤希望で通院中の患者Aさんがいて、「他に病気はないのでかかりつけ医をお願いしたい」と言われ引き受ける。ある日意識消失して救急車…
40歳男性。某県立精神医療センター通院中の統合失調症者で(入院歴3回、2回ECT治療)、去年12月、自殺目的で大量服薬し、悪性症候群になり救急病院に入院し命は取り留めたものの歩行困難が続き、リハビリ目的で本年2月当院に転院してきた患者がワガママ放…
精神科医は消耗品、でも書いたけど、臨床医には旬がある。僕の場合は50歳頃がピークで、その後5年で、そろそろ賞味期限が迫っているようだ。僕の大学の後輩が48歳で勤務医やめて引退中。「これからは医者以外のことをしたい」と言っていたが、羨ましい気がし…
死刑判決した裁判員が、「裁判のせい」で精神疾患になった、と国を相手に裁判を起こしたらしい。精神医学がASDとかPTSDなんておかしな概念を作るから、そして司法が安易に追随するから、こういうことになるのだ、と思う。ASDやPTSDの元の概念は「戦争神経症…
僕の患者で、統合失調症50歳男性が、公安委員会から免許を剥奪された。服薬はしているが、慢性の幻覚妄想状態。父親が2年前に死亡後は単身生活で、生活は不規則、不潔。デイサービスも訪問看護も止めてしまって半年になり、別居の兄は入院させたがっていて…
精神病患者の診察をしていてツクヅク思わされることは、患者と意見が対立した場合、1対1のガチンコ勝負では絶対に適わない、ということである。こちら側に権威や権力が幾らあろうと、また、話がいかに論理的で理性的であろうと、患者の信じるリアリティーを…