徳勝もなみ、少年院へ

同級生を殺し、父が自殺した16歳女・徳勝もなみは、家裁で判決を受け、少年院へ行く事になった。病名は「重度の自閉症スペクトラム障害」で、いまだに殺人欲求を抱き続けており、具体的な改善は見られないという。「刑罰による抑止は効果が見込めないが、治療教育を施せば、矯正の効果は十分期待できる」と結論されていたが、この裁判官は変だ。一般常識では、「刑罰の効果が見込めない」=「矯正不能、なのではないか? 実際、例の酒鬼薔薇聖斗は十分矯正されたと判断されて少年院を出たものの、トンデモナイ本を出版してしまい、矯正の難しさが白日の下に晒されているのだ。徳勝もなみも、十数年後には出所し、また問題を起こすのは間違いないと思うのは僕だけではないと思う。そろそろ日本も欧米並みに保安処分が必要になっているのではないか。戦後保安処分の必要性が議論されていた時、先頭に立って反対したのは精神科医だった。でも反対した精神科医達の根拠は、今から考えると、非・科学的であった。彼らは犯罪と精神障害は無関係であると主張したが、今では、犯罪、特に重大犯罪は精神障害に関連する事が分かっている。また、当時は、サイコパスの治療・矯正は可能と言う意見が多数であったが、現在は不可能の意見が多数派である。不可能であるのなら、予防拘禁はやむを得ないのではないか。「犯罪者も被害者も皆幸せに暮らせる社会」ユートピアであり、妄想だ。犯罪者の権利、被害者の権利、一般市民の権利、どれを優先するのか、法治国家のポリシーが試されている事例だと思う。