植松聖の責任者は誰だ

今日未明の19人を殺したらしい植松聖(左端)は、精神科病院に2月19日に措置入院し、3月2日に退院していたという。「精神科に入院までしたのにどうしてこの惨事を防げなかったのか」と周囲の人に聞かれる。宅間守(2人目)の時もそうだったし、平野達彦の時も、徳勝もなみの時もそうだ。でも、精神科医なら自傷他害を未然に防げるハズとの思いこみは幻想だ。そんな予言者みたいな事はどんな精神科医にも出来はしない。 確かに昔はアブナイ患者は退院させない事は可能だったし、退院後は責任者(保護者)が見張っていたものだ。でも、今はどんな患者でも、とにかくフローチャートに乗せちゃって退院させるのが目標だから、アブナイ患者はむしろ地域にいるのだ。そして、地域での責任者は誰だか分からなくなっている。精神障害者の脱・施設化とはこういうことなのだと思う。で、脱・施設の先進国のアメリカやイギリスではアブナイ精神障害者刑務所にいるらしい。名付けて、Dangerous and Severe Personal Disorder。地域での責任者は警察だ。