出版心理学の心理

この頃の出版心理学は読むに耐えない。スポーツ選手のコーチのような、努力と根性で何でも出来ない事はない、いや、努力も根性もなしでよい、奇跡は必ず起こる、見たいな話になっていて、唖然とさせられる。当然根拠はないし、データもない。まあ、人間の心理だから、結論はなんでも有りにしても、学問なんだから方法は科学的でないといけないハズだ。デタラメと言えば以前の深層心理学フロイトユング)だって似たような物だったけど、彼らは少なくとも自分達の方法を科学的と信じてはいた。科学万能主義が行き詰っているのは分かるが、だからって、この頃の反・科学主義には閉口だ。元凶は多分、アメリカのキリスト教原理主義だ。彼らは進化論を否定し、聖書をそのままの真実と信じ、神の国の到来を待っているらしい。そんな事だからイスラム原理主義変態サイコパス達と闘っても勝てないんだよ、と言いたい。でも、まあ宗教ならそれで良い(仕方ない)。でも、日本で、背景に宗教もなくて、科学に徒手空拳で立ち向かう心理学なんて、フツーにアンビリーバブルと思うけど、これが売れてるらしいから気に入らない。でも、実は僕もウツの時は良く読んだ。ウツの時はとにかく励ましてくれる読み物に惹かれたものだが、でも、今読むと「有り得ない、バカらしい」と思ってしまうものだらけだ。こんなの読んでた自分が恥ずかしい。識者の中には「こんな本が売れるのだから世の中平和だ」と笑ってる人もいるが、それは違うと思う。世の中がストレスフルになり、皆がハルマゲドンの中でのサバイバルを考え出したのだと思う。