ついに措置入院

 去年の6月のブログ登場のY君(家族が是非、と言うから運転能力低下の診断書を書いた)が、やはりドロップアウト。その後も気ままな生活をしながらどっかの内科医に通っていたらしいが、兄とケンカして、兄を殴り倒して警察に逮捕されたよう。まあ、予想通りの結果だ。兄は親の遺産を早々に食い潰したY君に愛想を付かしていた。「だったら警察沙汰になる前に入院させちゃえば良かったではないか」と思う人が多いだろうが、それが難しかった。取り敢えず単身で生活出来ていたし、入院したって症状が変わらないのは分かっていた。警察は、半年で2度もボヤを起こした彼を鑑定に回そうとはしなかったし、親族は係わり合いを避ける一方で、免許剥奪のような強硬手段に出たのだから、Y君の反撃は当然だろう。
 でも、責任を取れとでも言うことなのか、鑑定依頼が僕に来た。が、お断りした。長い付き合いの患者の鑑定など、出来るものか! おまけに彼はドロップアウトしていたのだし、主治医は別にいるのだ。結局別の精神科病院措置入院となったようだけど、精神病患者には居場所がない。でも社会に出せと言うから出せば、今度は何で出した、と言われる。保護者制度の無くなった今、いったい誰が患者の処遇を決定すべきなのでしょうか?