暴力は精神科?

 暴力の治療を求めて精神科に相談にくる人が絶えない。家庭内暴力虐待の暴力を精神病の症状と錯覚して、「治してくれ」とやってくる。一般科の救急でも、暴力を、わざわざ紹介してくる先生も多い。でも、暴力なんて、果たして医者が治せるものなのだろうか? 確かに、来るものは拒まず、で、一生懸命診ちゃってる精神科の臨床の先生もいるし、攻撃性の研究をネズミ使って研究してる精神科医の研究もあるから話がややこしくなるんだけど、幻覚や妄想が原因で暴力的になる人は精神科で対応するのはしょうがないとして(これだって、当然、という訳ではない)、だだ暴力を振るっただけで、「精神科に通院しろ」、「精神病院に入院しろ」は、あ・り・え・な・い、んじゃないか、と思うのです。知的障害者が暴力を振るう、認知症患者が暴力を振るう、これも精神科が診ろという。エビデンスも何もあったもんじゃない、、、、精神科医療はゴミ箱かい? もっと言って、では、テロリストの暴力は? 戦争での攻撃は? ヤクザは? ストーカーは? となってくる。  
 暴力は、別に病気じゃないでしょうし、症状でもないでしょう。人間の生物学的な(つまり人間的な)本性の発露でしょう。そんなこと、自分のこころに聞いて見れば誰にも分かる話ではなかろうか? 世界中何処だって、暴力は警察の範中であり、日本だって例外ではないはずだ。なのに日本の警察は、家庭内の人権侵害を敬遠するし、レイプへの対応も鈍いし、いじめなど弱者への虐待にいたっては知らんぷりが多い。覚せい剤中毒者だってろくに捕まえようとはしないのだから、あきれてしまう。日本が「強いものには巻かれろ」社会だから、強いものの暴力はしかたない、ということなんだろうか? でも、だからって精神科に来てもらっても、どうしようもないと思う。家で面倒見れないからって、入院させたって、どうしようもないではないか? さらには保護室に閉じ込めて、何か良い事があるのなら教えて欲しい(でも、現実に、有る意味精神科医療も暴力装置になってしまっていることは、認めざるを得ない問題ではあるネ)。
 暴力は、基本的人権の尊重から始めないと解決しないと思う。 暴力振るった人をどうしても閉じ込めたければ、刑務所へどうぞ!