拘束は虐待!?

 去年ホメた(2014.11.11)制度外老人ホームでの拘束が、区役所で虐待と認定されたと今日の朝日新聞に出ていた。拘束が必要な要介護老人は介護の現場では嫌われ者で、行き場がない。だから拘束老人が精神科病院に集まるのだと思うけど、介護保険から考えれば精神科病院は「制度外」だ。だから地域での受け皿としての制度外老人ホームはエライと思ったのだけど、まさか虐待とはね。
 問題はこの「虐待」で、実は、役所の認定する「虐待」に現場はかなり戸惑っているのだ。「虐待」は高齢者虐待防止法に基づくんだろうけど、その定義が曖昧で、満員電車の中の痴漢と同じで、疑われたらおシマイなのだ。患者の爪を切って虐待とされた婦長がいるし、患者と一緒に写真撮って虐待とされた介護師もいる。オムツをさせても通報されるしオムツをさせなくても通報される。食事介助を虐待と言う人もいるし、介助しないのを虐待と言う人もいて、つまり、現場で普通に仕事してるだけなのにそれが「虐待」とされてしまうのだ。でも時にホントに患者を殴るスタッフもいるのだが、この確信犯の方は現行犯で捕まえるのは実にムズカシいのだ。老人の拘束はしたくないけど、せざるを得ない時があるのは間違いない。・・・この虐待事件の今後が注目されます。