人格障害者の処遇

 外来に人格障害が数人いるが、処遇にほとほと困ることが多い。都合の良い時に自由に人格が変化して、好きなことをやらかして、リストカットや夜間徘徊。そしてそれを“覚えていない”とか“別の人格”、とおっしゃる。「外来時間しか診察しません」との契約なのに夜中に“担当医に話がある”と病院に電話攻勢。責任能力は十分あるハズなのに、近所迷惑(夜間の大声)などの近所の苦情も、担当した警察や消防は迷わず病院に振ってくる。病院も、チーム医療は何処へやらで、すぐに僕を対世間の全面に出そうとする。同じ患者が、“すぐ入院させる”と言って怒り、“すぐ入院させない”と言って怒鳴る。「どうすれば良いのですか?」と聞けば“お任せします”と本人・家族。また、人格障害は治らない」と何回言っても福祉事務所は暖簾に腕押しの構え
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 1例報告:数年前に、「ホントに死なれる」とビビって某公立病院に入院をお願いした(当院では入院中に看護師恐喝してブラックリスト)元(現?)覚せい剤の患者が数日後その病院から抜けだして、夜中の12時に当院の周りをうろついて大声だしていたことがあった。脱走であるらしい(任意ではあったが)のに、その病院の担当医は、「強制退院です」とつれないし、警察は、その位!のことでは保護できない、自分でなんとかしろ、というし、病院事務は、「先生の患者なんだから」とさらにつれない。しょうないので外来で1時間程相手をしていて、患者が僕に殴りかかった所で皆で押さえつけてもらって(3時)、電話で土下座してその公立病院に再入院(今度は措置)させてもらった。…暫くして僕はうつ病になった…あーあ。今思い出しても胸が苦しい話ではありますが、そのことは当院では唯の笑い話にしかなってないのですョ。トホホな話です。その患者は1年前に自殺したそうですけどね(退院時外来お願いしますとまた僕ん所に来た時は心臓が張り裂けそうになりましたけど、結局別の開業医がフォローしていた様子)。
 初めは皆しおらしくしているから、分かんないんだよね。私は人格障害は診れません。                               どっかに消えて無くなっちまえィ!!