AB整形外科の火災

 施設の火災でまた老人が死んだ。去年3月にも書いたけど、老人の施設にはスプリンクラーは欠かせないと思うけど、マスコミではそれは何故か余り問題にならない。「火事が減って老人が生き残ってはマズイ」と思ってる人がいるのだろうか…。
 今度は開業医の病院だけど、当直はたった一人。多分それで合法なんだろうけど、それはやはり法律がどうかしてるのだと思う。スプリンクラーの話を知りあいの開業医に聞いて見たら、スプリンクラーはとにかく高いのだ、ということであった。彼は、「日本の国民保険が安くて済んでいるのは(スタッフの技術料が安い以外に)、医療に直接関係ない費用を極端に制限しているからで、患者の安全をアメリカ並に高めると、アメリカ並の医療費になることは自明の理である」と言うことであった。成程ネ。さらに「大体火災での事故死で一番多いのは、自宅だから、自宅にスプリンクラーをつけるのが順序だろう」ということであった。これも成程ネですね。日本は伝統的に天災に対しては無防備・無関心で、「神様が仕掛けてくるのだから、予防してもしかたない」という諦めのスタンスであったと思う。それが、神戸大震災の頃から「予防も国の責務」と意識が変化してきて「火災は人災」となっていったようだ。医療業界も何か検討するんだろうけど、まだまだ日本では火事は天災(地震も天災、従って原発事故も天災?)、てことになるのでしょうかしら?