作業所での新・差別

 数年前の障害者自立支援法の改正で、知的障害者用の施設、精神障害者用の施設、という区分がなくなって、基本的に全ての施設が精神障害者にも門戸を開くようになったハズであったが、僕の知る限りでは、精神障害者の利用出来る施設は逆に減っている。例えば、あるパンを焼く作業所では、以前は知的障害者の利用が建前であったが、施設長の裁量で希望する精神障害者受け入れていた。そこが正式に精神障害者も受け入れる事になり皆に知らせたところ、知的障害者の家族から、精神障害者が入るならウチらは止める、という声がかなりあり、結果として、今度は、施設長の裁量で精神障害者受け入れないことになってしまった。別の所では、今までは一緒に作業していたのに、同様な家族からの声に押され、改正後は別々場所で、別々の手当てでする事で妥協したのだが、今度は精神障害者の家族から、ウチの子らがいじめられている、という声があがり、精神障害者の通所者が一人減り、2人減りして、結局精神障害者締めだされてしまった。“社会的弱者は助け合って”、と行政は迂闊にも信じているようであるが、弱者同士では熾烈な戦いが有るものである。そして知的障害者精神障害者では、前者が圧倒的に強いのである。作業所スタッフ達も口を揃えて「知的障害者精神障害者混ぜるのはおかしい」と言っている。こんな、現場の当たり前の声が、どうして行政には届かないのかなあ、、、残念