5人抜き

 認知症の患者が寝たきりになり、意識がもうろうとする時間が増え、嚥下が困難になってくる。そうなると人生の終末期だ。家族と相談し、「点滴などしない」となると数ヶ月でご臨終となる。「点滴くらいは、、」となるとまだまだ先は長くなる。でも、それでも、血圧が下がって来たり、オシッコが出なくなって来たり、抹消血液の酸素飽和度が下がってくると、希望者には家族に付き添いをして貰う事になっている。その付き添い可の患者がこの頃は5人。アンマリ付き添いが長いと付き添う家族も疲れてくるので、タイミング良く予想しなくちゃなんだけど、これが結構難しい。先日、Sさん80歳が肺炎をこじらせて、バイタルがおかしくなってきた。「家族にお話をしますか」と師長に催促されたんだけど、家族の座るイスもないので、、と決断が着かないうちに急変し、あっさり逝ってしまった。「連絡が遅れて恐縮です」と迎えに来た長男に言ったら、「イサギヨクって良いんじゃないでしょうか」と言ってくれたので、ホットしました。「5人抜きは近来にない快挙でしたよ」と返そうと思ったけど、止めました。Sさん、競馬が好きだと言ってました。
P.S.今日のサッカーはナショナリズムに燃えましたネ。でも、審判がサウジに厳しかったので、ちょっとケチのついたナショナリズムでしたケド。清武さんの足首が心配です。