グローバリゼーションの怪しさ

 「グローバリゼーションが貧困を救う」と言われだして久しいが、その宣教者達の言う内容は一面的で、整合性がない。まるで躁病患者の誇大妄想のようだ。一寸法師の打出の小槌じゃあるまいし。例えば、ジェフリーサックスの「貧困の終焉」。貧乏人は貧乏人なりに資本を作って上手に商売すれば、世界中の貧困は無くなるのだから、貧乏人に投資をしよう、と言う話。でも、彼の話の中に気前の良い慈善家として3回も登場するジョージ・ソロスは、日本では悪名高いハゲタカヘッジファンドのクオンタムファンドの首領で、この会社はタックスヘイブンのオランダのキュラソー島にある。例えば、ジャレド・ダイアモンドの「文明崩壊」は「ニュ−ギニアインドネシアが秩序をもたらした(そうでなければ少数部族は戦い合って滅亡していた)」、と書いたが、それは多分1963年の10万人に及ぶパプア人の虐殺のことらしい。また、アメリカインディアンは白人が虐殺したのではなくて、病気(伝染病)で死んでいったのだ、とも書いてある。例えば、アマルティア・センの「貧困の克服」。彼も「貧乏人でも潜在的な能力がある(裕福になれる)」と言うが、彼の3人目の妻はロスチャイルド家の当主の妹で、娘はインドの女優さん。声高にグローバリゼーションを唱える人は当然皆お金持ちだけど、はたして、彼らのお金が何処から湧いて来たものやら・・・。僕は金持ちに嫉妬しているだけなのかも知れないけど、グローバリゼーションって多分、新手(老舗?)の貧困ビジネスなんだと思う。ホントに彼らの言う事が正しいのなら、アメリカやヨーロッパにも貧乏人が溢れて居るのは何故なんだ!