重症心身障害児

同僚の内科医に代わって、特別支援学校(以前の養護学校)の入学健診に行っ(正確には行かされた)て、その心身障害者達の障害が半端じゃなく重症なのに驚かされた。医学は進歩したもんだね。心肺停止で生まれて来た子出産して手術室に直通だった子、手術10回目の子、1時間毎に吸痰しないと呼吸が止まる子、胸にペースメーカー、背中に酸素背負ってる子、親が止めないと何時までもコマの様に回ってる子、壁に頭をぶつける子、・・・でも、当の本人達はホントに生きてて良かったと思ってるんだろうか?と考えてしまった。唯生かしとけば良いってもんじゃないんじゃなかろうか?なんて診察中にだんだん深刻になって来た。僕も2000gで生まれた低体重児だったけど、今は300g以下で生まれても死なさないことが出来るというからビックリだ。しかし、問題はそんな子供を預からねばならぬ学校だ。「学校に入れれば後は何とかなる」と思っている親と、「預かっている時間だけは無事に生きていて欲しい」と思ってる教師のギャップは大きい。本来はそのギャップに真剣に対応すべき医師会が派遣した医師がつまり僕。これは本当はかなり深刻な問題なんじゃない?と代わった内科医に話したら、「何が起こっても、責任は知事が取る事になっているから大丈夫」と言われた。そういう問題ではないのではないか、と時間が経つほどに深刻味が深まってきています。医者はずるいね!