認知症老人は危険

 去年、認知症老人が電車に飛び込んだ事故に関連し、患者を轢いた側のJR東海が、患者の家族に対して、患者の監視不十分として損害賠償を請求する裁判を起こしたのがきっかけで、認知症患者の起こす事故の責任がどこにあるか、マスコミで問題になった。当時マスコミでは「家族ではなく社会として責任を取れるシステムを作ろう」などという総論までで議論が終わってしまったが、僕はこの賠償責任は介護保険が扱うべきではないか、と思っている。だって「このケースは在宅でする」と決めたのは当然介護保険なのだろうから。精神科に入院させられる認知症患者の大半の入院の原因は、家族が「何か事件や事故を起こしたら家族が困る」と思うことにある。今回のケースだって、多分事故以前に入院や入所を考えた場面はあったはずで、その時に、ケアマネか誰かか「もう少し在宅で頑張ろう」とか言ったハズである。どうせ裁判するならその辺の真実を明らかにして欲しかったと思うのであります。そしてケアマネに明らかな過失がなければ無過失賠償として介護保険が責任を負えば良いと思うのですが如何でしょう? ケアマネに厳しいと思う人もいるでしょうけど、精神病者の入院の場合は指定医はこの責任を負ってやっているのです。認知症老人は結構ア・ブ・ナ・イ!