患者さまの力

 イギリスの患者さんの意見の重視は半端じゃない。話は去年のCQC(日本で言えば医療評価機構)の内紛。向かって右上の写真が患者さん代表Kay Sheldonさん。どっかの病院が患者に優しくないと言いだして、CQCのリーダーで福祉代表のJo William(左下写真)さんと対立した。こじれてKSさんが政府に内部告発し、JWさんはCQCのメンバーから外された。切れたJWさんが「KSさんは統合失調症の妄想型で今は具合が悪いので彼女の主治医とも相談して治療に専念して貰うつもり」とマスコミに発表したのだ。でも、世論はJWさんに冷たく、すぐに、新しく変わったリーダーが「KSさんの資格剥奪はない」と保証して、その病院問題はウヤムヤのままで一件落着となった。マスコミの論調では、「内部告発者の病名を公表するなど、リーダーとして有り得ない、というものであり、総じてイギリスの病院関係者は患者に優しくないのではないか」というものであったが、KSさんが精神病である事など、僕も知ってるくらいの有名な話で、JWさんが会議の時に情緒不安定であったことは同席した人達が皆認めているのだ。日本では医療評価を精神病患者さんがする事すらあり得ないのに、リーダーと喧嘩して勝っちゃうなんて、スゴイですねェ。