死んじゃダメだ!

 佐世保同級生殺人事件犯人の父が自殺した。充分予想出来た結末だ。彼に同情する人は少数派で、大半の人は「自業自得」と思っているようであるが、でも、それじゃ、福島の強制避難後自殺した人(渡辺さん)も自業自得なんじゃないだろうか? 裁判で、「自殺の責任は東電」と判決した裁判官(2014.9.2のブログ)は、この父の自殺の責任を誰に持っていくのか、ぜひ聞いて見たいものだ。自殺を誰かの責任、とする議論は多いが、それは不毛だ。死んだ人は返ってこない。自殺の責任追及は常に不毛だが、自殺予防失敗の責任は追及する意味があると思う。自殺対策基本法もある現在、ハイリスクの人を放置した責任は国にあるハズ(基本法第十六条:国及び地方公共団体は、自殺をする危険性が高い者を早期に発見し、相談その他の自殺の発生を回避するための適切な対処を行う体制の整備及び充実に必要な施策を講ずるものとする)。日本は法治国家と主張する人達や、自殺は予防可能だと主張する人達は、この結末をキチンと説明し失敗の責任の所在を明らかにする必要があるし、マスコミもこの点では同罪だ。どんな逆境に会っても生き続けることが大切だと僕は思う。今の日本には、「死んじゃダメだ」のメッセージが足りない