東電はPTSDを補償の対象にはできない

 東電の原子力災害への補償が話題になっている。有る程度人災的要素も有るようだし、物質的被害に対する補償は必要であることは間違いないでしょう。しかし、精神的被害についても補償すべきだ、という論議はいただけない。精神的被害というと結局PTSDになるのだろうけど、アメリカやイギリスでの裁判だけでなく、日本の裁判だって、PTSDの立証は難しい。事故と精神症状の因果関係の立証など、出来る訳はないのだ。広島長崎の原子爆弾被害でも水俣病の被害でも、それは身体的な障害に限定されてきたし、東海村の事故だってそうだが、それは正しいと思う。PTSDとはあくまで臨床精神医学の専門用語でしかなく、実態が有る訳でもない。もっと言うと、診断がついたって治療法が有る訳でもないのだ。そんなことしたら、事故後一番先に逃げ出したフランスやアメリカのチャーター機の燃料費まで請求されてしまうではないか!日本のマスコミさんも、物を言う時は、もう少し先の事を考えてからにしたらどうでしょうかねェ。