多数決では決まらない

 確か小学3年の時に、「何かクラスで意見が分かれた時は、皆で議論した後に採決をして多数意見を採用するのが民主主義」と教わったが、実際は担任先生様の意見がクラスの意見であることに気づくのに時間はかからなかった。社会に出ても、重大な決定を多数決で決めたことなど殆どない。上司や先輩やスポンサーなどに反対の意見を言うような人は、干されてしまって冷や飯を食べる事になるからだし、夫婦での対決では常に1対1だし、子供が出来ると妻はいつも多数派だから。外来で入院を悩んだ時に多数決で決めることはブログで記したが、それで患者が納得したためしはない。マスコミでは多数決を民主主義の基本とか言っているがこれは事実ではなくフィクションだと思う。明治維新だって、フランス革命だって、ソ連の革命だって、まず、ごく少数の狂信的なやつらが問答無用で武装蜂起し、敵対する他のセクト武力で押さえつけることで出来あがったのだ。醜い権力闘争が終わった後、その結果があたかも皆の意見を尊重したかのように見せかける為のアリバイが、多数決なのではないか。だから、原発や沖縄の基地の問題は、多数決では決まらないし、大阪都問題も、多分多数決では決められない、と思うのであります。 本当の民主主義は「全員が一致」するまで議論を続けることではないか、とすれば、民主主義は絵に描いた餅かしらね。